第12回永井隆平和記念・長崎賞 受賞者プロフィール
Tetiana Bogdanova
(タチアナ・ボグダノワ)
1948年4月8日生(70歳)
Tetiana Bogdanova
(タチアナ・ボグダノワ)
1948年4月8日生(70歳)
● 主な経歴
1974年~1992年 | 国立内分泌代謝研究所研究員 |
1992年~現在 | 国立内分泌代謝研究所 内分泌病理研究部門長 |
2002年~ | キエフ国立大学教授(内分泌学) |
● 受賞理由
タチアナ・ボグダノワ氏は、内分泌病理学の専門家として放射線誘発甲状腺がんに着目し、チェルノブイリ原発事故により被ばくした若年者の甲状腺がんの診断及び調査研究において、長年に亘り多大な貢献をされてきました。
ボグダノワ氏は、チェルノブイリ原発事故の発生後に多発した放射線誘発小児甲状腺がんについて、病理学の観点からその特徴を詳細に検討し、他の研究者との共同研究も数多く行われています。
また、ボグダノワ氏が参画した甲状腺がん国際チェルノブイリ組織バンク(CTB)では、ウクライナにおける組織の立ち上げと甲状腺がんサンプルの収集や病理標本の作成において、主導的な役割を果たされました。
さらにボグダノワ氏は、EU、アメリカ、ドイツ、日本との数多くの共同国際プロジェクトに参画し、国内外の学会や会議で、これまでに得た重要な知見を発表されています。
以上のように、研究者個人及び組織の指導者としての2つの側面から、タチアナ・ボグダノワ氏の高い専門性と模範的な活動を評価し、今回の受賞となりました。